第二十二話
またまた更新に間が出来てスミマセンでした。
最初からこういう更新ペースだと思ってくれたら幸いですが(爆
でも、こんなしょうもないストでも楽しみにしてくださってる方々がいるので頑張ります。
第二十二話スタートです。
ゲイツはハウルを押しのけ、空間移動式を作り、みんなを押し込んだ。
そのスキにハデスがゲイツに強力な一撃を加える。
ハウル「ゲイツ!!!」
その場に倒れ込むゲイツ。ハデスは余裕の表情で笑っていた。
その時、ハウルは思った。もしゲイツが本当に裏切ったのだとしたら、わざわざマトランや俺を逃がしたりしない。それにハデスもゲイツに攻撃なんてしないだろう。
それなのに・・・。それなのに俺はなんて勘違いを・・・!
前もゲイツがトーアを助けてくれたときも、俺はアイツの意見を聞こうとしなかった。
今回もそうだ。もっとしっかり状況を理解して、ゲイツの言うことを聞いていれば・・・!
ハウルはどうしようもない気持ちが抑えられなかった。ゲイツが作った空間移動式から無理矢理飛び出ようとする。
ゲイツ!待ってろよ!
コネトヌイ地上。
最初にツラガ救出作戦を企てた場所。平凡なこの場所に、突然空間移動式が現れた。
そう思うと、あっという間にマトラン達が飛び出てきた。行くときと違うのは、ツラガを無事救出出来たこと、ゲイツが居ないこと。
エド「どうやら無事だったみたいだな」
チスタ「ツラガ、大丈夫ですか?」
全員無事帰って来れたことが嬉しく、みんな互いに抱き合い、また、驚きを露にした。
そして、ふと疑問が生まれた。
サイダ「そういえば、トーアとゲイツさんは?」
確かに2人とも帰ってきていない。もう少しで空間移動式も封鎖されてしまう・・・。
ハウルは必死に空間移動式から飛び出してきた。
全身に力を込めて腕を伸ばす。
ハウル「ゲイツ!捕まれ!」
ゲイツも手を伸ばす。殆ど意識のない状態で。
後もう少しで手が届く。ハウルは体がちぎれそうになるのを必死にこらえて腕を伸ばす。
まだ届かない!
でも負けるもんか!仲間を見殺しには出来ない!
そして、2人の手は一瞬繋がった。ハウルは手に力を込め、引き上げようとする。
しかし・・・。
ゲイツは手を振り払った。
ハウル「・・・! 何してる!」
ゲイツ「もう・・・十分だ」
ゲイツの体が後ろに引っ張られていく。見ると、ハデスがゲイツの体に剣を突き刺している。
「俺は・・・」
ゲイツは何かを伝えようとしている。とても大切なことを。ハウルは、今回こそは聞き逃さないようにした。
「スパイラルキラーズを抜けてからずっと、幸せって何なんだろうなって考えてたんだ。答えは全然見つけられなくて、やっぱり俺みたいな卑怯な裏切り者なんかには幸せなんて与えられないんだろうなって思ってた。でもそんな時にツラガが教えてくれたんだ。<幸せは、誰の手にも平等に与えられる。しかし、その幸せを見つけられるかは自分次第だ>と。
俺はその時から決意したんだ。まずは自分が変わらないと幸せはやってこないって。俺は頑張ってトーア達の協力をしてきたつもりだけど、やっぱり不器用だからなぁ。全然伝わらねぇみたいだ。」
ハデスが剣に力を込めて引っ張る。ゲイツの体はもう限界だ。
ハウルはまだゲイツの手を掴もうとしている。
「で、今回の任務、ツラガ救出作戦で俺はやっと幸せを手に入れたんだ。
俺みたいな裏切り者を必死で助けようとしてくれる仲間が出来た。俺はそいつを死なせたくないんだなぁ、きっと。命がけでそいつを守る事が唯一の償い。今までスパイラルキラーズとしてお前らの邪魔ばっかりしてきたけど、改心して、正義のために全力で生きる事が俺の幸せなんだって。やっと見つかったよ」
ハウルはとうとう空間移動式に飲み込まれてしまった。
それでもまだ抵抗する。自分1人で戻っても仕方がない!ゲイツを助けなければ!
焦る気持ちばかり高まり、空回りする。
ゲイツはもうハデスの手中に落ちた。今からじゃ助けられないことはハウルも分かっていた。
畜生・・・!畜生!!!
最期にゲイツは言った。ハウルに聞こえていたかは分からないが、それでも伝えようとした。
ただ一言だけ。
「・・・・・。」
ハウルは地上に戻ってきた。体が言うことを聞かない。空間移動式はもう、ハウルの体が入るスペースは無くなっていた。
マトランが口々に「トーア!」と叫ぶ。しかし、ハウルの耳にはその声は聞こえていなかった。
ハウルは空間移動式に体当たりし、無理矢理入ろうとする。何度やっても押し返される。
ハウルは叫んだ。
「ゲイツ!!!」
<続く>
最初からこういう更新ペースだと思ってくれたら幸いですが(爆
でも、こんなしょうもないストでも楽しみにしてくださってる方々がいるので頑張ります。
第二十二話スタートです。
ゲイツはハウルを押しのけ、空間移動式を作り、みんなを押し込んだ。
そのスキにハデスがゲイツに強力な一撃を加える。
ハウル「ゲイツ!!!」
その場に倒れ込むゲイツ。ハデスは余裕の表情で笑っていた。
その時、ハウルは思った。もしゲイツが本当に裏切ったのだとしたら、わざわざマトランや俺を逃がしたりしない。それにハデスもゲイツに攻撃なんてしないだろう。
それなのに・・・。それなのに俺はなんて勘違いを・・・!
前もゲイツがトーアを助けてくれたときも、俺はアイツの意見を聞こうとしなかった。
今回もそうだ。もっとしっかり状況を理解して、ゲイツの言うことを聞いていれば・・・!
ハウルはどうしようもない気持ちが抑えられなかった。ゲイツが作った空間移動式から無理矢理飛び出ようとする。
ゲイツ!待ってろよ!
コネトヌイ地上。
最初にツラガ救出作戦を企てた場所。平凡なこの場所に、突然空間移動式が現れた。
そう思うと、あっという間にマトラン達が飛び出てきた。行くときと違うのは、ツラガを無事救出出来たこと、ゲイツが居ないこと。
エド「どうやら無事だったみたいだな」
チスタ「ツラガ、大丈夫ですか?」
全員無事帰って来れたことが嬉しく、みんな互いに抱き合い、また、驚きを露にした。
そして、ふと疑問が生まれた。
サイダ「そういえば、トーアとゲイツさんは?」
確かに2人とも帰ってきていない。もう少しで空間移動式も封鎖されてしまう・・・。
ハウルは必死に空間移動式から飛び出してきた。
全身に力を込めて腕を伸ばす。
ハウル「ゲイツ!捕まれ!」
ゲイツも手を伸ばす。殆ど意識のない状態で。
後もう少しで手が届く。ハウルは体がちぎれそうになるのを必死にこらえて腕を伸ばす。
まだ届かない!
でも負けるもんか!仲間を見殺しには出来ない!
そして、2人の手は一瞬繋がった。ハウルは手に力を込め、引き上げようとする。
しかし・・・。
ゲイツは手を振り払った。
ハウル「・・・! 何してる!」
ゲイツ「もう・・・十分だ」
ゲイツの体が後ろに引っ張られていく。見ると、ハデスがゲイツの体に剣を突き刺している。
「俺は・・・」
ゲイツは何かを伝えようとしている。とても大切なことを。ハウルは、今回こそは聞き逃さないようにした。
「スパイラルキラーズを抜けてからずっと、幸せって何なんだろうなって考えてたんだ。答えは全然見つけられなくて、やっぱり俺みたいな卑怯な裏切り者なんかには幸せなんて与えられないんだろうなって思ってた。でもそんな時にツラガが教えてくれたんだ。<幸せは、誰の手にも平等に与えられる。しかし、その幸せを見つけられるかは自分次第だ>と。
俺はその時から決意したんだ。まずは自分が変わらないと幸せはやってこないって。俺は頑張ってトーア達の協力をしてきたつもりだけど、やっぱり不器用だからなぁ。全然伝わらねぇみたいだ。」
ハデスが剣に力を込めて引っ張る。ゲイツの体はもう限界だ。
ハウルはまだゲイツの手を掴もうとしている。
「で、今回の任務、ツラガ救出作戦で俺はやっと幸せを手に入れたんだ。
俺みたいな裏切り者を必死で助けようとしてくれる仲間が出来た。俺はそいつを死なせたくないんだなぁ、きっと。命がけでそいつを守る事が唯一の償い。今までスパイラルキラーズとしてお前らの邪魔ばっかりしてきたけど、改心して、正義のために全力で生きる事が俺の幸せなんだって。やっと見つかったよ」
ハウルはとうとう空間移動式に飲み込まれてしまった。
それでもまだ抵抗する。自分1人で戻っても仕方がない!ゲイツを助けなければ!
焦る気持ちばかり高まり、空回りする。
ゲイツはもうハデスの手中に落ちた。今からじゃ助けられないことはハウルも分かっていた。
畜生・・・!畜生!!!
最期にゲイツは言った。ハウルに聞こえていたかは分からないが、それでも伝えようとした。
ただ一言だけ。
「・・・・・。」
ハウルは地上に戻ってきた。体が言うことを聞かない。空間移動式はもう、ハウルの体が入るスペースは無くなっていた。
マトランが口々に「トーア!」と叫ぶ。しかし、ハウルの耳にはその声は聞こえていなかった。
ハウルは空間移動式に体当たりし、無理矢理入ろうとする。何度やっても押し返される。
ハウルは叫んだ。
「ゲイツ!!!」
<続く>
by wataridoori | 2008-06-15 11:06